防水メンテナンスについて
防水メンテナンスについて
こんにちは！塗りかえ専門店 佐藤塗装店 佐藤です。
今回は、題材にもございますように「防水メンテナンス」（FRP防水について）について記述したいと思います。
FRP防水というと、木造住宅のバルコニーに使用されるケースが多く、その他屋上屋根にも使用されるケースもあるようです。ここでは、新築時から数年が経ったあと、何をどのように考えていけば良いか？？など施工事例も含めてご紹介させていただきます。
1. 防水メンテナンスの方法や種類
住宅などのバルコニーの場合、あまり大きくないバルコニーや日当たりの良い箇所に設置しているとても大きなバルコニーなど同じ年数でも劣化の具合が違う場合が多々ございます。
劣化があまり見られないケースでは、トップコートの塗り替え（今回ご紹介の中では比較的安価にできるメンテナンス）でよろしいかと思います。（弊社ではタフシールトップを推奨しております）
その一方で劣化が激しい場合、色あせが進んでいたり、表層が亀の甲羅みたく剥離劣化していたり、床面に防水層の浮きがあるケースでは、トップコートの塗り替えではなく上から「新たな防水層」を成形させるFRP防水（1ＰＲＹ）や専用のウレタン防水材で仕上げる方法がございます。
↓ ＦＲＰ防水浮きの具体例
↑ 表層トップコートの剥がれ
↑ 写真では分かりませんが「浮き」が発生しております
ここでは、状態に合わせた施工事例などをご紹介させていただきます。
2.ＦＲＰ防水が出来るまで
メンテナンス事例のご紹介の前に、FRP防水が出来るまでをご紹介させていただきます。
木下地にも使用できるFRP防水は、2層のガラスマットを敷き詰めて中塗り、上塗りと進めていきます。この2枚重ねる事を「2ＰＲＹ」と言い、1層で仕上げる事を「1ＰＲＹ」と呼ばれております。
基本的に新築などの仕様は2ＰＲＹが基本となっているそうですが、中にはガラスマットの厚みを変えて1ＰＲＹで仕上げる事の出来る防水材もあるようです。ここでは、新規に木下地を張りＦＲＰ防水をやり直した例を元に工事のご紹介をさせて頂きます。
陸屋根部分の防水改修工事での事。
木工事、下地処理、オーバーフロー管を設置しました。
下塗り⇒ガラスマット1層⇒中塗り⇒ガラスマット2層⇒中塗り⇒中塗り⇒トップ
とこんな感じです。
ガラスマットを敷き詰め、中塗り材を塗布。入り込んだ空気は脱泡ローラーで除去。
これを2回繰り返します。
最後に中塗りを塗り、よく乾燥をさせた後トップコートを塗布してＦＲＰ防水（2ＰＲＹ）の完成です！
以上が新築時に行われているＦＲＰ防水になります。
今回はこのFRP防水が経年劣化をして、さてどうする？？という内容になっております。
3. ＦＲＰ防水 トップ塗り替え
一般的な塗り替えであり比較的状態が健全な場合「トップ塗り替え」をご推奨させていただきます。
築年数で言うと10年、15年経っているＦＲＰ防水面も日当たりや、屋根が掛かっているバルコニーの場合そこまでの劣化がございません。
そういった場合にはトップコートの塗り替えでよろしいかと存じます。
↑ バルコニー床 トップ塗り替え「タフシールトップ」
↑ ＦＲＰ防水トップ塗り替え タフシールトップ塗り替え
このようにトップ塗り替えは、表層の保護、水弾きなどが新品時のように復活します。
また、ＦＲＰ防水層の保護として色あせや劣化が進んできたら「保護塗装」を施すというような考えでよろしいかと思います。
4.ＦＲＰ防水の上から新たなＦＲＰ防水（1ＰＲＹ工法）
ＦＲＰ防水の中でも、日当たりがよく経年劣化の進みが早いケースや比較的広めにできているバルコニー床面（下が部屋になっているなど）、ＦＲＰ防水表層の浮きがあるケースでは上記「トップコートの塗り替え」は適しておりません。
＊剥がれ、浮き、亀の甲羅みたいになっているケースも含む
この場合、必要になるのは「新しく防水層を成形」する事になります。
今回は、ＦＲＰ防水の上から新たなＦＲＰ防水を成形する工事をご紹介いたします。
＊ バルコニーのＦＲＰ防水（1ＰＲＹ）
外壁塗装とセットでバルコニーの防水工事を行いましたFRP防水の施工例になります。
比較的広いバルコニーであり、防水層の強化も含め「上から新たな防水層（1PRY）」を施工いたしました。
＊上記のFRP防水が出来るまでを参照
基本的な工程は下記のようになっております。
下地処理、アセトン清掃⇒下塗り⇒ガラスマット敷き詰め（無機ガラスマット）⇒中塗り2層⇒上塗り
ガラスマット敷き詰め
脱泡ローラーで空気を抜いて、中塗り2層
トップコートを塗り込んでFRP防水の完成です。
＊住宅陸屋根のFRP防水
横浜市神奈川区の閑静な住宅街にて、外壁塗装と屋根のFRP防水工事を行いました。既存がFRP防水でしたので、トップコートの塗り替えも選択肢ではございましたが、劣化も進む事から新たな防水層を成形しました。
施工の方法は先ほどと同じで、FRP1PRY工法を採用しました。
中塗り2層
トップコート塗布
工事の完了
5. FRP防水の上からオートンウレアックスHG（ウレタンコーティング）
比較的下地の劣化が激しく、剥がれの生じているFRP防水の塗り替え施工例になります。
川崎市中原区の寺院の屋根塗り替えにて、塗膜厚のつく「オートンウレアックスHG」を使用した施工事例になります。
今回の屋根はとても広い屋根にFRP防水が施してありました。
所々、劣化剥がれ箇所もあり、その補修にFRP防水にて下地処理しました。
既存の状態は、FRP防水で色あせ、剥がれ箇所もございました。
今回は、オートンウレアックス（ウレタン系）での施工となり、特徴は高耐候であり塗膜の厚みも付くのでこのような大きな屋根には向いているとの事で、工事のご依頼を頂いております。
剥がれ箇所の補修を行った上で、オートンウレアックスHGの施工に移りました。
装飾の格子も塗りつつ・・・。
グレーの下地にグレーを塗るという、ちょっと伝わりづらい画像が続きますが、塗膜の厚みも付き中、上塗りと作業を進めていきます。
2層オートンウレアックスを塗り、工事は完成となります。
以上がＦＲＰ防水でメンテナンスを考えた上での施工事例になります。いろいろと方法はございますが、ケースバイケースで状態に合わせてメンテナンス方法をお考えになればよろしいかと思います。
今回のように、お客様のご要望をカタチにするのも私たちのお仕事です！！
どうぞお気軽にコンクリート打放し壁面の塗り替え、ジョリパット外壁塗装の事、タイル張り工事の事、ダイノックシートの事、マンションやビルの塗り替え、改修工事の事などお気軽にご相談ください。
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